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Ⅲ  出向

Ⅲ 出向

 出向(在籍出向)は、労働者が使用者(出向元)との間の雇用契約に基づく従業員たる身分を有しながら、第三者である会社(出向先)の指揮監督の下に労務を提供するという形態です。

 各企業で実施されている出向のパターンは必ずしも同一ではありませんが、広く行われている在籍出向は、雇用された会社から、関係会社その他の第三者である会社(出向先)に赴き、雇用元の会社に在籍のまま出向先の労働者としての地位も取得し、出向先の一員としてその会社の指揮命令に従い労務を提供することです。

 労契法においては、労働者の出向については「使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は無効とする。」と規定しています。(労契法 14)